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2006-04-01-02-【PipeWorks】 Side story - 1:とある配管工の疑問

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最終更新日付:2013/12/31 07:39:31


PipeWorks】 Side story - 1:とある配管工の疑問

2006 年 04 月 01 日

木曜日の昼下がり。午前中に一仕事すませたあなたは組合のビルに立ち寄った後、帰宅がてら郊外のカフェでコーヒーと軽い食事を楽しんでいた。配管工になってからすでに半年が経とうとしている。仕事も上手くこなせるようになったし、収入も上々だ。

仕事に疑問がないわけではなかった。いや、組合のシステムには大きな疑念を感じていたといってもいい。大体、なぜ配管を長くすればするほど儲かるのだ? 無論、仕事が上達すればするほど身入りも増えるのだから悪い話ではない。それに、組合には腕のいい配管工がたくさん育っているが、それはこのシステムのおかげでもあるだろう。安く、早くやらせるばかりでは良い職人は育たない。

しかし、顧客にしてみればどうだろうか。最短距離でつないでくれればよいものを、長々と曲がりくねった配管にされた挙句に余分に工賃を支払わねばならないのだ。自分が顧客の立場だったらたまったものではない。しかし、これまでそのことで文句を言ってくる顧客に出会ったことはなかった。しかし、顧客と金の話をしたこともまたなかった。請求や支払いはすべて組合を通して行われるのだ...もっとも臭うのはその点である。たしかに、自分たちが受け取っている金額を、丸ごと顧客が支払っているとはどうしても考えにくい。

ここで思い当たるのはあの資産家ピノフスキ氏のことだ。あの人物だけは例外だな...と思ってあなたはひとり苦笑した。たしかにあの物好きな金持ちなら、曲がりくねる勿体ぶった配管に喜んで金を払うだろう。

ジム・ウィルキンソンに仕事を教えてもらったときのことを思い出す。ジムはあのとき、「奇妙に思えるかもしれないが、それがうちの組合のやりかたなのさ。」と言っていた。今にして思えば、その言い方にはどこか疑問を封じるようなニュアンスがあった。彼は何か知っているのかもしれない...

そのとき、真後ろの席についた2人の客の話声があなたを驚かせた。明らかに2人とも知っている人間の声だが、あなたを驚かせたのはその内容ではなく、2人の組み合わせだった。1人は組合で財務を担当しているテッド・グリフィン。そしてもう1人は...あのピノフスキ氏だったのだ。

( 続く )

 

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