2007-01-26-01-名前を奪おうというのか
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最終更新日付:2007/01/26 01:00:00
名前を奪おうというのか
2007 年 01 月 26 日
PalmSource 社を買収したなんとかいう日本企業が、Palm OS を Garnet OS に改名するとのこと。Palm Powered ロゴもその日本企業の社名を冠した別のロゴに変わるらしい。どうやら名前を奪おうという魂胆のようだ。
これで、新しく Palm OS に触れる人は(たとえ Palm という名を聞いたことがあっても)別のものと思うようになるかもしれない。また、人は忘れる動物である。Palm を知る人達もいずれは記憶の片隅に追いやってしまうかもしれない。おそらくはそれこそがあの企業の狙いだろう。買い取った Palm という OS を早く自分達のものにするためには、Palm という名前が邪魔なのだ。
思えば、Palm はずっと色々な企業の思惑に蹂躙されてきた。PalmSource を金ずくで手に入れた日本企業の名も、Palm の歴史に名を残すことだろう。ただし、称えられるべきものとしてか、あるいは唾を吐かれるものとしてか...それもまた歴史が判断することだ。はっきりしていることは、陰郎はおそらく唾を吐くだろうということだ。
陰郎は決して Garnet OS などとは呼ばない。Palm という名前を忘れるな。Palm は Palm だ。
コメント
小山 - 01/26/2007 02:24:29 AM
ひろやす@gnf - 01/26/2007 08:32:27 AM
もしかすると、Palm, Incから出るWindows Mobile機がPalm OS Powered by WindowsMobileになる可能性もありそうですかな? Powered by ACCESSと同じアプリが動かなかったらそこまでやんないでしょうか、さすがに。
小山 - 01/26/2007 02:09:13 PM
もちろん、その手も可能です。でも、Palm, Inc.には、アクセスのOSと同じアプリが動く「Palm OS」を作る権利があるわけですから、わざわざそんなバカなことをするとは考えにくいですよね。
むしろ、Windows Mobile上に「Palm OS」の実行環境を載せる方が(これは既にStyleTapがやってることですが)案外あるかもしれません。
陰郎 - 01/26/2007 11:18:14 PM
皆さん、コメントありがとうございます。
読んでみて、なるほどな...と思いました。Palm と PalmSource(というかACCESS)がそれぞれの道を進むためにこういったことをしたのであれば、陰郎としても受け入れられない話ではありません。事実上、Palm OS が Palm Inc. のところに戻ってきたような形になるわけですよね...
ACCESS社が具体的なアクションを何もしていないことについては、ひとまず不安を通り越して期待ゼロです。しかし、Palm Inc. によって Palm OS Garnet を使ったデバイスが供給され続けるのであれば、それは良いことかもしれません。
ひろやす@gnf - 01/27/2007 10:49:19 PM
うちのはてなダイアリーでコメントもらったんですが、来月ALPの製品デモがあるらしいです。トラックバック送ってるんですが、届いてませんか? 小山さんのコメントがとても参考になりましたので、あらためて感謝申し上げます。
陰郎 - 01/27/2007 11:25:11 PM
>ひろやす@gnf さん
あー、トラックバックスパムが多すぎて、なおかつマトモなトラックバックをいただくことがほとんどないので細工をしてあります。トラックバック先URLの mt-tb と .cgi の間に 2 を入れてやってくださいまし。
eye - 02/14/2007 01:47:59 AM
ACCESS社の方で、具体的な動きがあったみたいなので、このエントリーにトラックバックさせていただいちゃいました。
どうなりますことやら。
楽しみでも有り、不安でもあります。
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お久しぶりです。以前PUGOでお会いした小山です。この話題、大好物なもので(笑)、少々長くなりますが、コメントさせていただきます。
大丈夫です。Palmはなくなりませんよ。
まず、今回の変更は現行機種には影響しませんので、関係してくるのは今後の機種ということになります。が、今のところ、(悲しいかな)どのライセンシーからも新しい機種が出る気配は一切ありません。
もちろん、遅かれ早かれPalm, Inc.が新しいTreoを出すでしょう。しかし、これに「Garnet OS」なんて表示されることはないと考えています。理由は次の通り(もちろん「今後は全部Windows Mobile版になるから」じゃないですよ)。
先日、Palm, Inc.は、「Garnet OS」のソースを改変するライセンスをアクセスから取得しました。その契約によれば、Palm, Inc.が改変したものに「Garnet OS」の名前が使えるかどうかはアクセスが判断します。つまり、ある程度を越えた場合、それはもはや別のOSになるわけです。
で、興味深いことに、アクセスのウェブサイトのFAQによれば、Palm, Inc.がこの別のOSに「Palm OS」という名前を使えるかどうかはアクセスが関与するところではないそうです。
http://www.access-company.com/developers/press/palm_faq.html(だいぶ下の方の質問ですけど)
だから、次世代TreoにPalm, Inc.作成の「Palm OS」が載ってる可能性は大いにあるわけです。
あとはPalm, Inc.の出方次第ですが、Palm, Inc.は「Palm OS」という名前に無関心なはずありません。たとえば、700pの起動画面では単に「ACCESS POWERED」と表示されていたのが、680ではでっかく「Palm OS」、その下に小さく「Powered by ACCESS」となってます。
というように、完成まで多少時間はかかるかもしれませんが、今後もPalmに載るのは「Palm OS」のままだろうと思うわけです。