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最終更新日付:2014/01/01 18:05:56


Inside Japonica - 18 - 逆襲の Japonica ( 最終回 )

2008 年 02 月 12 日

Inside Japonica も今回で最終回です。タイトルをタイピングしてたら恥ずかしくて冷や汗かきました。(汗 が、今回は特に機能とかではなく、個人的な思いというやつを綴ることで最終回にしたいと思います。

まず第一に、敢えてはっきり書き遺しておこうと思うのは、陰郎にとっては、少なくとも 2007 年の夏ごろまでは Japonica にそれほどの思い入れはなかったということです。いわゆる 「 生活のため 」 に札束で横っ面張られて(マズい警句ですが勘弁願います)やる 『お仕事』 とは違い、趣味で作る事実上ボランティアの Palmware 開発では、思い入れがないというのはエンジンに燃料がないようなもの。それはもう、なかなか前には進まないものなのです。

もちろん、陰郎は今でこそ毎日のように Japonica を使っていますし、縦書きもルビ表示も、自分にとってはなくてはならないものになっています(特に漱石が大好きなので)。しかし、着手から1年くらいは、「自分でこのアプリを(少なくとも苦労に見合う程度に)使うだろうか?」という疑問に対して、良い返事ができませんでした。最大の理由は、Palm を読書に使えるだけの時間的余裕がなかったこと。これに尽きます。

陰郎は、2007年の 5月が終わるまでは、自宅から職場までバイクで通勤していました。そして、自宅と職場には PC があります。事実上、PC に向かっている時間が生活の大半を占めていました。ですから、Palm で読書、という以前の問題だったわけです。そもそも Palm を Palm らしく使用する時間がない。さすがにバイクで運転中に Doc リーダーを使うわけにもいきませんからね。

しかし、2007年 6月に会社従業員化して職場が変わり、電車通勤が始まったことによりPalm の使用時間が急増します。JR に載っている間は座れるので Palm TX で PPL の訳出作業をしていますが、地下鉄は混雑しているので立ちっぱなし。まさに Doc リーダーを使うべき状況ですね。そんなわけで、以来陰郎の中でのテキストリーダーの重要性は高くなっていったわけです。

そんなわけで 2007年夏以降、Japonica への思い入れは強まっていくわけですが、現金なことにまさにこのころから開発が急ピッチで進むわけですね。そして縦書きやらルビやら文字回転やら技術的に 「 刺激的な 」 楽しみもあり、そこからは順調に進んだようなわけです。これには、(事実上の)転職によって開発に割ける時間が大幅に増えたことも関係していると思います。

しかし、おそらく上に書いたようなことだけであれば、ひょっとしたら事態が好転する前、2007年の春くらい(それは最初期の Japonica のリリース予定でした)の時点で、Japonica を放り投げてしまっていたかもしれません。しかし、ぐずぐずしながらも最後までやりおおせることができた理由は、全然別のところにあると思います。

それは、まぁ簡単に言ってしまえば意地のようなものでしょうか。Palm というプラットフォームや、日本におけるそれに対して、たとえば古いとか今更とか、先に待っているのは衰退だけだというような、あるいは Palm にこだわり続けるのは賢くないとでもいうような雰囲気。または過去に名を馳せた Palmware 作家達も既に別の道を行ってしまって、新しくてナイスな Palmware はもう出てこないとでもいうような。そんな雰囲気に対して、単なる言葉だけじゃなくて、荒削りでも、実際に動いて、便利で、歯切れが良くて、破壊力のある、これだから Palm でなくちゃと言いたくなる、そんなアプリを叩きつけて、Palm を過去に片付けてしまうような考えに、目に物を見せてやりたい。俺達はまだここにいるんだ、これからもそうだって。そんな意地があったんですね。その意味で、Japonica は陰郎にとって 「 大いなる反攻 」 の最初の兵器だったわけです。

陰郎はもともと万人受けするようなソフトウェアを作るタイプの開発者ではありません。ですから、上に書いたようなことを行動で示すには、自分の中に動機付けがない作品を作らなきゃならない、ということはわかっていました。だからこそ Japonica は 18ヶ月という難産の末に生まれることになったわけです。しかし、苦労した子ほど可愛く感じると言うのはこのことでしょうか。今となっては、これまでのどの作品よりも愛着を感じています。

Japonica を取り上げて下さったサイトの中には、いくつか印象的な表現がありました。「 Palm の逆襲 」 みたいな表現や、「 遅れてきた決定版 」 など。機能追加の要望もたくさんいただいていますし、もちろん全部が全部好意的な意見というわけでもありません。そういったものを全て含め、Japonica を使って下さる皆さん、そして Palm を使い続けて下さる皆さんにこの場を借りて御礼申し上げます。Japonica はまだ完全ではありませんが、ひとまずの実用に耐えるレベルにはなんとか達していると思います。すでに別の作品の開発は始まっていますが、しばらくは心安らかに過ごしたいと思います。

終わり

 

コメント

Takiron - 02/18/2008 08:44:08 PM

Takironです。Japonicaのベータテストではお世話になりました。

先日リアルな引越しを実施したので、現在ネット難民なため、ご無沙汰しています。このコメントも会社のPCの私的使用だったり・・・。

私も今ではJaponicaを起動しない日は無い位、ばっちり使い倒させて頂いています。私は車通勤ですが、会社の休み時間や布団に入って寝るまでの間とか、とにかく暇さえあればPalmで小説を読んでます。

陰郎さんのJaponicaに対する情熱の火が消えずにいてくれたことに、心の底から感謝しています。

陰郎 - 02/18/2008 09:27:47 PM

> Takiron さん

おぉ、その節はどうもです。Japonica をお使いいただけているようで、嬉しい限りです。

このエントリなんですが、読み返してみるとまとまりが悪くて、なんだか気恥ずかしいです。しかし、内容が内容だけに小奇麗にまとまっているよりは直情的な方がいいのかな...と思ってみたり。

気持ちを落ち着けて次の開発に取り掛かってみると、Japonica はなんだか自分が作ったものでないような気もしてます。不思議なものですが。(笑

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