books:ソフトウェア開発のダイナミズム
>> Site top >> Books review >> books:ソフトウェア開発のダイナミズム
最終更新日付:2005/01/01 00:00:00
ソフトウェア開発のダイナミズム
基礎情報
ISBN | 4-7561-1052-5 |
出版社 | 株式会社アスキー |
定価 | 2200円 |
著者 | Jim McCarthy |
訳者 | 三浦 明美、福崎 俊博 |
レビュー
もし、あなたがソフトウェア開発に関わる仕事をしているのなら、この本は絶対に読んでおくべきです。Aphorisms でも相当量引用していますが、正直なところ全文掲載してしまいたいほどです。さすがにそれはちょっとマズいので、この場を借りてオススメしておきます。
著者の Jim McCarthy は、Microsoft 社の開発環境である Visual C++ の開発チームを率いていたときの経験をもとにこの本を書いたそうです。この本の「著者略歴」には、「現在、コンピュータコンサルタント会社の社長である」とされています(初版発行は1997年3月)。また、1997 年の Dr. Dobb's Journal 日本版12月号に掲載された「AlStevens のCプログラミング」という連載エッセイ(原文は米国DDJ誌同年8月号)によれば、Jim McCarthy は Microsoft 社のテクニカルマネージャだった人達と「Teamworx BootCamp」なるワークショップを設立したそうです。そこで行われていることは、まさにこの書籍で語られていることの実践。行きたい! 行ってみたい! とすごくわくわくしたものですが、英語が満足にできなきゃ無理と思ってあきらめました。
かなり古い話題になりますが、Dr. Dobb's Journal 日本版。何故休刊になってしまった(1999年4月号が最後)のでしょうか...DDJJ 誌がなければいまの自分は存在しなかったと言ってもいいでしょう。C++ も、STL も、UML も、最初に自分に紹介してくれたのは DDJJ 誌だったというのに。書店で雑誌を見ていても、DDJJ 誌の代わりになる雑誌はなかなか見つかりません。米国の DDJ 誌を定期購読もしてみましたが、英語力に乏しいため、続きませんでした。あれから4年近く経つわけですから、事実上の廃刊なのでしょうが...合掌。
話を戻しましょう。何度でも繰り返しますが、この本は読んでおくべきです。1日数万円もするプロジェクト管理やソフトウェア開発のセミナーや研修に行くくらいならこの本を読むことです。たったの 2,200円で何倍も役に立つ本をずっと手元においておけるなんて、世の中まだまだ捨てたもんじゃないですね 。
この書籍からの引用
- aphorism:だが、最大の遅れは、最初の遅れだということは‥‥‥
- aphorism:できる限り指示どおりにしたいと‥‥‥
- aphorism:どのプロジェクトでも、どこかへ逃げ出して‥‥‥
- aphorism:ほとんどの組織では、テクノロジーを育てるのでは‥‥‥
- aphorism:また、逆に自分でボゾビットを‥‥‥
- aphorism:ソフトウェアはそれを作ったチームを表す。
- aphorism:ソフトウェア開発などまるで知らない人たちが‥‥‥
- aphorism:ソフトウェア開発は医学と同様‥‥‥
- aphorism:ソフトウェア開発組織には、希望や願望が現実を‥‥‥
- aphorism:一方、医学よりはるかに歴史が浅く‥‥‥
- aphorism:何日遅れたかを計算することさえ‥‥‥
- aphorism:健全なチームでは、人は遅れる傾向にあり‥‥‥
- aphorism:自分が経験しつつある遅れのサイズに‥‥‥
- aphorism:自分のグループの人間が考えようとしない原因を‥‥‥
- aphorism:言うまでもないが、私はいっしょに働く人に‥‥‥
- aphorism:開発は開発者を開発する。
Copyright(C) 2005-2021 project-enigma.
Generated by CL-PREFAB.